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過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(IBS)について

過敏性腸症候群(IBS)は、消化管に器質的異常(炎症や潰瘍など)は見つからないのに、腹痛や膨満感、下痢や便秘などの症状が続く疾患です。消化管機能は自律神経によって管理されており、ストレスや過度な緊張が要因となって発症することがあります。

過敏性腸症候群の原因

過敏性腸症候群は腸の蠕動運動が過剰になったり低下したりすることで症状が現れるものの、明確な原因は現在のところ不明です。消化管機能は自律神経によってコントロールされており、睡眠不足や過労、過度なストレスや緊張、環境の変化などが契機になって、生じやすいと考えられています。

過敏性腸症候群の検査・診断

問診で、お悩みや病状、症状が始まったきっかけやタイミング、便の状態、排便回数、食習慣、既往歴、生活習慣などについてお聞きします。場合によっては血液検査や大腸カメラ検査を実施して炎症が起きているかを確認します。大腸カメラ検査が必要な場合は連携機関へご紹介いたします。

過敏性腸症候群の治療

生活習慣の改善

まずは食習慣や食事内容などを見直すことで、腸の機能を改善し、下痢や便秘を治します。食事は栄養バランスが整ったものを3食同じ時間に摂るようにしましょう。また、香辛料などの刺激物や飲酒、喫煙は避け、食物繊維が豊富なものや水分をしっかり摂るようにしてください。運動も定期的にすることで、質の高い睡眠とリラックス効果が期待できます。ストレスを溜め込まないように、趣味などを持つことも推奨しています。

薬物療法

薬物療法では、患者様の病状やお悩みに合わせて薬を選んでいます。薬の種類や体質などによって効果は変わるため、再診で治療経過をお聞きし、適宜処方内容を変更します。